同朋会運動50周年
共同宣言
(平成15年8月25日)
教区推進員連絡協議会・教区教化委員会同朋教化部門
@「現状認識」
我々の現場はあくまで家庭・お寺であり、教化委員会と推進員連絡協議会はその実現のために僧(そう)俗(ぞく)の枠を超えて協力し合う関係、いわば共同教化機構である。その実現のために推進員連絡協議会においては、育成員・推進員それぞれが自身の家庭やお寺で抱えている課題を率直に話し合い、それに対して意見交換・情報交換をしながら自らの歩みを問い直していこうとすることを本来の目的としている。
しかしながら、現在の推協の活動は育成員が講師として法話をし、推進員が参加者としてお話を聞くというパターン化された研修会形式に止まっていることが多く、研修会に多くの人が集っても、育成員と推進員、また推進員同士が自身の抱える様々な問題について腹を割って語らうという場にはなり切れていないと思われる。
これでは各寺院や教化委員会等で開催される法座・研修会との差異はなく、むしろ「推進員の特別な研修会」という誤解も生まれ、結果、新生の推進員が推協に新規加入しづらいという歪みも起こってきている。それはむしろ推協設置の願いと遊離していくものであろう。
育成員・推進員共々に同朋会運動の願いに立ち返り、一人の凡(ぼん)夫(ぶ)の大地に立ち、教化の両輪となって家庭やお寺で生活する人々と共に真宗を生きる歩みが求められている。
A「共同宣言」
・推進員の現場はどこまでも家庭でありお寺であることを再確認しよう。
・育成員は、推進員が集い、共に働ける場としてお寺を開放しよう。
・共同教化実現のため育成員・推進員がお互い距離を縮めていく努力をしよう。
B「総 括」
教団の隆盛とは寺院の伽藍(がらん)のすばらしさでもなく、推進員の人数の多さでもない。今、問われなければならないことは、育成員・推進員が共に真の念仏者たらんと歩んでいるかどうかである。それを抜きにして同朋教団が成立し得ることはない。しかし、このことはすでに500年前に蓮如上人によって投げかけられた課題であった。ここに蓮師のお言葉をもって総括とする。一宗の繁(はん)昌(じょう)と申すは、人の多くあつまり、威の大なる事にはなく候う。一人なりとも、人の、信を取るが、一宗の繁昌に候う。しかれば、「専修(せんじゅ)正行(しょうぎょう)の繁昌は、遺(ゆい)弟(てい)の念力(ねんりき)より成ず」とあそばされおかれ候う。(『蓮如上人御一代記聞書』聖典八七七頁)
共同宣言の採択といってもあくまでほんの小さな一歩を踏み出したにすぎません。しかし、今後の歩みの中で活動の願いを見失ったとき、行き詰ったときに、育成員・推進員共々が立ち返っていく指針になればと願っています。
推進員連絡協議会(推協)とは?
各組・各地区での前期教習を経て、本山での後期教習を修了されると「推進員」となります。それぞれ地元に帰り、いよいよ推進員として家庭・お寺での歩みが始まるわけですが、各組(各別院)には、「推進員連絡協議会」が設置されています。
「推進員連絡協議会」とは各寺の推進員の方々が、一年に数度、顔を合わせ、それぞれのお寺の活動報告や、抱えている問題などを率直に話し合い、協議する場です。自分のお寺の仲間だけのつながりではなく、横の交流を通して自らの在(あ)り(り)方(かた)を問い直し、お寺の活動を充実させようと願われて設けられています。
しかし、最近の宗門事情・社会状況の変化により様々な問題が表面化して参りました。それについて「教区推進員連絡協議会」と「教区教化委員会同朋教化部門」とが協議を重ね、前記のような「共同宣言」を採択いたしました。ご一読頂き今後の推進員活動の指針となればと願っております。