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【ご協力を】佐野明弘さん(大谷派僧侶)、アレンネルソン・ピースプロジェクトの呼びかけ。

【朝日新聞 asahi.com MYTOWN石川より】
http://mytown.asahi.com/ishikawa/news.php?k_id=18000001102270003

戦争体験語り続けたネルソンさん
2011年02月27日

◆加賀の住職ら遺志継ぐ◆
 米海兵隊員としてベトナム戦争に従軍した経験を語り続け、2009年3月に61歳で亡くなったアレン・ネルソンさん。日本各地に平和を願うメッセージを届けてきたネルソンさんの遺志を受け継ごうと、石川県加賀市の僧侶らが講演記録の収集などを呼びかけるプロジェクトを立ち上げた。伝えたいのは、声高な訴えではなく、ネルソンさんが一人の人間として抱え続けた苦しみや悲しみの深さだという。(長田豊)

~*講演記録収集「平和プロジェクト」始動*~
 ネルソンさんの死去から2年が経とうとしていた22日、加賀市山田町の真宗大谷派寺院「光闡坊(こうせんぼう)」の本堂に、今もネルソンさんに思いを寄せる人たち約50人が集まった。少し早めの三回忌法要と、佐野明弘住職(53)ら5人が中心になって立ち上げた「アレン・ネルソン・ピース・プロジェクト」の協力を呼びかけるのが目的だった。

プロジェクトでは、ネルソンさんの半生をまとめたドキュメンタリーを制作中だ。今年中にもDVDにして教育現場などで利用してもらうことを目指している。全国に点在しているネルソンさんの講演記録などを集めたり目録を作ったりして活用を目指す構想や、来年3月の没後3周年までに光闡坊の本堂内に納骨されているネルソンさんの遺骨を納める墓地を本堂地下に造る計画も進める。

佐野さんは04年に加賀市でネルソンさんの講演会を企画したのをきっかけに、キリスト教徒だったネルソンさんと宗派や国籍を超えた交流を続けてきた。ニューヨークでの葬儀にも参列した佐野さんは、戦場で人を殺した体験と正面から向き合うことで「人間の抱える罪の問題」に向き合ったネルソンさんの姿が今も忘れられないと話す。

沖縄・辺野古への米軍基地移設に抗議する海上行動に参加したネルソンさんは、抗議側の小舟に猛スピードで向かってくる海上保安庁の船舶を目の前にして「あいつらを殺したい」と思ったという。ある講演で同席した際、ネルソンさんは佐野さんにこう問いかけた。

「人に非暴力を説き、自分もベトナムでたくさんの人を殺して、そのことで死ぬほど苦しんできた。それなのに、まだ私の中から暴力が消えていない。こんな私は一体どうしたらいいのだ」

佐野さんは振り返る。
「困り果てて、15分か20分ほど何も言えず、その間、彼はじっと、大きな体を縮めるように答えを待っていました。ようやく、『そうやって苦しんでいるあなたを信頼している』と伝えると、彼は『求めていた答えとは全く違うけれど、大切なことを聞いた気がする』と。そんな対話を続けてきました」

やがて、ネルソンさんは10歳年下の佐野さんのことを「マスター(師)」と呼ぶようになり、仏教にも深く傾倒するようになったという。死去から3カ月後の09年6月、ネルソンさんの遺骨は、生前の希望を尊重した遺族の手で日本に運ばれ、仏式の法要でまつられた後、光闡坊に納骨された。納骨当日は、ネルソンさんと交流があった約180人が全国から集まり、故人の思い出を語り合った。

佐野さんはピース・プロジェクトについてこう話す。
「正直、ネルソンさんの遺志をどこまで受け止められるのか、不安の方が大きい。それでも、『平和をつくるのは国や組織ではなく、みなさん一人ひとりだ』と言い続けていたネルソンさんの思いを大事にしたい」

プロジェクトの問い合わせは佐野さん(0761・74・0508)へ。

[ 2011.02.27 ] お知らせ