教化本部発足の願い(1999年)
教化活動の基本は、我々寺院に身を置く一人ひとりが、自ら聴聞し、教えを聞いていくことである。
その際に、これまでのように「教区は何もしてくれない。本山は何をやっているのか。」という意識、発想を転換して、「私はこういうことをやりたいが、それについて本山、教区は何か良い方法を持っているなら教えてほしい。手伝ってほしい。」あるいは、「私がやることを妨げないでくれ」というように、主体的に取り組むことが求められる。
本山から言われたから、教区から言われたから」と、文句は言いながらも結局それに頼り切ってきた中央集権的発想を転換して、教区の教化は教区人が責任を持って企画立案し、実行していくことのできる体制を持ちたいという願いのもと、新しい教化委員会(教化本部)は発足したのであります。
教化本部長 藤田彰美
※『北海真宗』1999年5月号より
教化本部について
教化本部部員
(任期:2023年8月1日~2026年7月31日)
本部長 |
本部長 |
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寺澤三郎 |
第13組敎證寺 |
常任本部員 |
常任本部員 |
総務(議事進行) |
宮本尊文 |
第4組顯浄寺 |
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総務(広報) |
池浦良敬 |
第16組順敬寺 |
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同朋教化部門幹事 |
中村法曉 |
第17組法運寺 |
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青少年教化部門幹事 |
圓谷 淳 |
第8組大乗寺 |
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社会教化部門幹事 |
佐々木順道 |
第13組高德寺 |
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社会問題研究部会長 |
森口 至 |
第9組眞宗寺 |
広報 |
広報 |
広報員 |
宮本正顕 |
第4組龍音寺 |
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広報員 |
宗隆 歩 |
第16組瑞寳寺 |
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広報員 |
畠山湧基 |
第20組敬榮寺 |
部会長 |
部会長 |
研修部会長 |
芳藤啓順 |
第20組顯正寺 |
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企画部会長 |
佐々木香織 |
札幌大谷中高教諭 |
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青年研修部会長 |
古卿自然 |
第9組光專寺 |
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少年研修部会長 |
太田融哉 |
第17組專然寺 |
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差別問題研究部会部会長 |
竹村貴士 |
第15組常樂寺 |
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靖国問題研究部会部会長 |
寳喜智明 |
南第3組光德寺 |
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ハンセン病問題班長 |
畠平 諭 |
第12組廣圓寺 |
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死刑制度問題班長 |
館 陽晴 |
第2組專得寺 |
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原発問題班長 |
金谷智晃 |
帯広別院 |
2024年度 教化基本方針
【基本方針】
第9期教化本部任期2年目を迎えました。
コロナ混乱期を経て、その影響を受けた人間と社会の価値観・生活様式は大きく変容しました。
パンデミックなどによる社会変容は人間に対して、その時代における「本当に大切な事柄」、つまり「本尊」を混乱・変質させ、また見失わせます。
聖教には、その大切な事柄を見失って迷いに沈んで生きる相(すがた)を「人間の浮生なる相をつらつら観ずるに」と表現されています。
これは、人間の知恵で頼りにしていた帰依処が、人生を支え続ける本当の帰依処にならず、ぷかぷかと浮き流され迷いの生活をしていることを、人間一人ひとりが気づかずに生きているあり方を言い当てた言葉です。
また、仏の「無常」なる無分別の智慧が、人間の「常」なる分別の見識を照らした言葉です。仏教ではこの人間のあり方を、「凡夫の顛倒(真理をさかさまに見て受けとめる愚かなあり方)」と教えてきました。
「宗教とは − 御本尊を明らかにする教え − である」とは、先人念仏者の言葉です。あらゆる宗教がそれぞれに「御本尊」を表現しています。「浄土真宗」を名告る宗教は、いかなる時代背景であっても「御本尊(本当に尊い事柄)」が「南無阿弥陀仏」となって、そこに生きる人間に対して回向され、共に帰依三宝の生活を歩まんことを願いとしています。
そのことをすべての人に教化伝道していくことが、真宗寺院とそこに身をおく者の勤めであろうと思います。
具体的には、親鸞聖人の御命日・報恩講を1年間の生活の中心に据えて、念仏申し聞法する生活です。
北海道教区の教化の願いは、宗祖の御命日・報恩講を大切にする教区人・念仏聞法する教区人の誕生を願いとしていることは言うまでもありません。
この根本の願いを毎年確かめ続け、教化本部の事業は展開されてきました。
そして、本年で26年目を迎えます。昨今、参詣者の減少や宗教離れなどの課題、市町村の過疎化・過密化による寺院運営の危機の問題などが声高になっています。
しかし、これらはすでに教化本部発足当時から課題にされてきました。
そのような中、発足当時からこれまでの教化本部は、いかなる時代背景にあっても、「御本尊=南無阿弥陀仏」に我が身を照らされ教えられていく学びと歩みを基軸に据えた教化事業を繰り返し、地道に行って参りました。
今年度もその願いを根底に、時代背景や教区内の課題を十分に勘案しながら教化研修事業を展開して参ります。
【教区教化テーマについて】
「聞法一遇」を教区教化テーマとして活動いたします。
【教区教化事業について】
コロナ状況化の4年間で最も交わりを失った教化事業が、小中高生を対象とする教化事業です。
昨年、集会型でこれらの教化事業を再始動しましたが、参加者の減少は顕著でした。すでに各組を対象に青少年教化に関するアンケートを実施し、教化委員長会議にて状況分析などの協議をいたしました。
これらの結果を踏まえ、今年度は特に少年教化に注力し、教区教化における少年教化の将来像を協議するとともに、1カ寺・一人の青少年教化を支えていく事業を再構築いたします。
さらに、来たる教区慶讃青少年事業に反映させて参ります。
必要に応じてWEB での研修事業を開催いたします。
また、教区ホームページの北海チャンネルを活用した動画配信などの教化活動を拡充いたします。
今後のお知らせは教区ホームページ、『北海真宗』をご覧ください。
【「北海道開拓・開教を学ぶための学習テキスト」について】
差別問題研究部会で製作に取り組んで参りました「北海道開拓・開教を学ぶための学習テキスト」が、昨年全ケ寺へ配布されました。学習研鑽に幅広くご活用ください。
【組織検討会議について】
第8期最終年度に教化懇談会を開催し、教化本部の願いや課題などの協議を行いました。前年度は組織検討会議の人員やスケジュールなどの枠組みを構築する協議を行いました。今年度から2年間「組織検討会議」を開催し、教化本部の総点検と再構築を行い、第10期以降の教化本部組織体制を決定いたします。
会議構成メンバーは、常任本部員及び教区内の様々な見識をお持ちの方に委嘱をいたし、27名で詳細な協議を行います
。また、教区の行財政改革の取組みも注視しながら進めて参ります。
【教区慶讃事業について】
教区慶讃事業にあたり、教化本部として役割を担う事柄については、今後関係諸機関と連携しながら協議を進めて参ります。
【結び】
第9期教化本部は、60名の本部員で教化伝道活動に力を尽くして参ります。教区内の皆様には、ご指導、ご協力の程よろしくお願い申しあげます。(第9期教化本部長 寺澤 三郎)
体制表
教区教化テーマについて