北海道胆振東部地震から9月で丸5年を迎えます。発災当初より「じゃがネット」では現地の情報発信と、継続した支援活動を行なってきましたが、新型コロナウイルス感染症による世情の変化に伴い、約3年間現地での活動中止を余儀なくされました。
しかしながらこの度(本年5月)感染症5類移行により、対面での活動も戻りつつあります。つきましては「被災地現地学習会」として下記の日程で活動を行います。なお、当時協働いただいた東北教区の方々も、今回ご参加いただきます。現地の方々と、また同行の方々との交流を通して、過去の災害対応を振り返り、今後起こり得る自然災害への備えについて学びを深めたいと思います。
どうか関心のある方へお声がけいただき、たくさんのご参加をお待ちいたしております。
日時:2023年(令和5年)9月9日(土)10:00〜
会場:「ルーラル マナビィハウス」厚真町字豊沢1209番地
日程:
10:00 現地集合・オリエンテーション
10:15 炊出し準備(芋煮など)・会場設営
12:00 現地交流会「出張居酒屋」
15:00 片付け
16:00 撤収
16:15 厚真町吉野地区視察・正楽寺訪問
19:00 懇親会(苫小牧市内)
備考:
・当日はアルコールの提供がございます。
・参加費は無料ですが差し入れ歓迎です。
・日程中の出入りは可能です(途中参加・途中退席可)
なお10日は「ウポポイ(民族共生象徴空間)」(白老町若草町2丁目3)を東北教区の方々と見学します。参加は任意となっております。
真宗大谷派 東京教区教化委員会 同朋社会推進ネットワーク主催「災害演習」にてお話をさせて頂きました。
会場は真宗会館(東京都練馬区)にて、参加者は15名と対象地域(東京教区)の規模を考えると小規模でしたが、関心を持ってご参加いただいた方々との距離が近く、かえって身が引き締まる思いでした。
今後起こり得る「災害」に対して
①事前にどのような備えが必要か?
②発災後どのような行動が出来るのか?
③発災時 寺院に求められることや出来ることとは?
という上記3点について、宗派から発行されている「災害対策ハンドブック」をテキストに、主に「北海道胆振東部地震」における「北海道教区災害支援ネットワーク(通称じゃがネット)」の動きとその目的を踏まえてお話をさせていただきました。
要点をまとめると
・自分のいのちを守る行動が最優先(自助)
いのちに代わる大切なものはない
いのちを賭けて行う行動はない
・災害が起こった時に出来ることは思ったほど多くない
事前準備は有事の際の行動選択肢を増やす
今現在手元にあるものの点検を
工夫次第であるものでも出来る
ないものはあるところから借りるのも手段のひとつ
・共助は義務でも責務でもない 出来ることを出来るだけ
出来ないことは出来ない 自由意志によるもの
優先されるのは自分と身の回り(家族とか友人とか)
無理も無茶もしない 自己犠牲なんてもっての外
・災害支援(ボランティア)は強制(強要)するものでもされるものでもない
それぞれの状況によって出来ることと出来ないことがあって当たり前
したいこともあれば したくないこともある
出来る人が出来ることを出来るだけ
・支援を求める声に対して自分が(お寺が)何を出来るのか
社会から求められている(期待がある)のも否めない
そこにどの様に応えていくかを今回の様な研修会で確認し共有していく
また北海道胆振東部地震にて「じゃがネット」が行った支援活動の要点としては
・被災寺院からの情報開示を受ける=情報収集
・教区や組への情報伝達→被災寺院とは情報を共有
・宗派や教区との情報共有 被災寺院からの窓口
・被災寺院からの要請を受けて物資の手配や運搬
・SNSを活用した情報発信(目的は現況周知)
ニーズの変化に対応するために物資支援要請はしない
・特に大切にしたのは宗派⇄教区⇄じゃがネット⇄被災地や各支援団体との連携
まとめとして(上記以外で)
・行政や宗門(宗派)などの組織を活用(利用)する
宗派(本山)は当てにならないのではなく、当てにできる様な関係性を持ちましょう。個人の関係性で何とかなると言っても、その中には必ず宗門人がいるはず。宗派の看板の力は絶大。個人で持ち得ない関係性拡大に宗派の力を使いましょう。
・災害時に「助けて」と「助ける」を言える関係作りを大切にしましょう。人の繋がりは物理的な距離を超える。
以上の内容をお話しさせていただきました。
講義の後は判別ワークということで
「出来ること・出来ないこと」
「したいこと・したくないこと」
というテーマで座談をし、終了後に班発表を行い共有。
晩ごはんは「非常食の試食会」ということで
水で作ったわかめご飯・お湯で作った野菜ピラフ・パンの缶詰などを実食しました
日程終了後は会館内の場所を変えての懇親会で、ポータブル電源から電球(LED)を灯し、ツナ缶でロウソクを作り「災害演習」を行いました。
翌日は主にアンケートの振り返りを元に座談会を行い、被災寺院の写真なども確認しながら予定よりも30分ほど超えて終了。
中々伝えきれないこともあったり、話しているうちに思い出されることがあったりと
改めて確認させられることが多く、私にとっても大変有意義な研修会でした。
そして今回を縁として、東京教区で活動している方々と繋がりが出来たことが、今後起こり得る災害に対する何よりの実りであったと感じます。
報告:岸田理(第9組浄誓寺・じゃがネット代表)
2021年3月11日。東日本大震災から10年を迎えます。
北海道教区災害支援ネットワーク「じゃがネット」は、「仙台教区東日本大震災復興本部」の「勿忘の鐘」事業に賛同・協力いたします。
詳しくは下記の仙台教区「勿忘の鐘」特設サイトをご覧ください。
真宗大谷派(東本願寺)仙台教区「 勿忘の鐘 」東日本大震災追弔 (sendaikyouku.net)
12月14日と15日に山形教区・仙台教区有志と共同で復興支援活動を行いました。
14日は厚真町專厚寺さんを会場に「專厚寺 冬の集い」を開催。
多数の御門徒さんに参加していただき、腕輪念珠作りを行いました。
参加者の中には孫にプレゼントするため何個も作成している方もおられ、孫の話をしながら楽しそうに作られていました。
また、山形の郷土料理である芋煮や玉コンニャクなども振る舞われ、芋煮で使用されていた北海道では手に入らない珍しい里芋の食感に驚きながら、本場の味を楽しみました。
イベント前には地滑りを起こした現場を視察。
街は少しづつ復興に向かっていますが、山の斜面は震災当時のまま手の付けられない状況が今なお多数あります。
15日は厚真町ルーラルビレッジにて開催。
こちらは2部制として1部は腕輪念珠作りと足湯体験。
そして2部は山形の郷土料理に加え、山形の銘酒「出羽桜」なども振る舞われました。
また食事の合間では室蘭を中心に活動しているサックスグループにも協力をいただき、場の雰囲気を盛り上げて下さいました。ここでの開催は3回目ということもあり、顔なじみ増えて楽しいひとときを過ごすことが出来ました。
山形教区・仙台教区をはじめ他の教区からも多くの支援をいただき、じゃがネットと共に協働下さることに感謝申し上げます。
また、地元9組の若手僧侶と他組からもお手伝いをいただき、少しながらもじゃがネットの活動の輪が広がっていることに大変嬉しく思いました。
12月13日に厚真町専厚寺様にて、「じゃがネット」「山形教区・仙台教区有志」共催で【冬の集い】が開催されます。
また、翌14日にはルーラルヴィレッジにて炊き出しを行います。両日ともそれぞれ、お手伝いをして頂ける方を募集しております。
問い合わせ・申し込みはじゃがネット代表 岸田までよろしくお願いします。
3月29日、北海道教務所(真宗大谷派)にて北海道教区・山形教区・熊本教区の合同意見交換会を行いました。今回(これまで)の活動を通しての感想・課題や、それぞれの地域における活動や今後の展望など、積極的に意見・情報の交換をさせていただきました。昨晩の反省会(親睦会)も踏まえて、様々な課題・成果等が浮き彫りになりました。
※メモはまた後日
今回も現地での活動・視察を通して学ぶ事がたくさんありました。
専厚寺(厚真町)の坊守さんが「安全な場所なんてどこにも無い!その事を今回つくづく知らされた」というお話をして下さいましたが、この当たり前の事実を実感しながら生活している人はどれほどおられるか。
そしてこの事実を、目に見えて体感できる場所が災害被災地であり、この事を忘れないために被災者の方々は生々しく自身の体験を伝えて下さいます。
一人でも多くの方に関心を持っていただけると嬉しく思います。
改めて本日は、山形教区・熊本教区の皆さん、お疲れ様でした!ありがとうございました!!
3月28日午前、山形の方々と共に厚真町内の視察を行いました。
吉野地区の土砂災害現場→浄水場→幌内神社(本当は厚真ダムまで行きたかった)→専厚寺さん→こぶしの湯あつま(昼食)
専厚寺さんでは坊守さんと婦人部の方々にご接待いただき、震災当時のお話を聞かせていただきました。
夕方からルーラルビレッジ(厚真町)にて「出張居酒屋」を開催させていただきました。
メンバーは昨日同様に山形教区の愉快な仲間たち(9名)と宇賀神さん。じゃがネットからは岸田と藤津さん。そしてフルではなかったですが熊本教区から糸山さんと佐久間さんが参加。いつにも増して賑やかスタッフ構成。
会場は修復工事の諸事情でマナビィハウスが使用できず、自治会の方々のご厚意(ご尽力)で、移住体験者用のゲストハウスをご用意いただき雰囲気は宅飲み。ガレージも使わせてもらい外で調理。本来「芋煮会」は外でやるものだそうですが、まだまだ寒い厚真町でした。
また、「足湯」も行いました。栃木ボランティアネットワークの方々に加え、札幌市立大学の工藤先生と学生さん2名が来られて活動しましたが、ルーラルの方々とは足湯を通して繋がった様なもので、足湯の常連さん含め沢山の方が体験してくれました。
まだまだ復興は道半ばです。ココロの面で少しでもチカラになれる活動を、色々な方々の力を借りながら継続していきたいと思います。
「楽しかった!」「またやろうね!」の言葉に、私たちも励まされます。
感謝!!
山形教区の9名様(夜の反省会で真の姿に触れました)
宇賀神さん(次は手打ちラーメンが食べてみたいという声が ※山形の冷やしラーメンとのコラボ希望)
熊本教区の2名様(お忙しいところ遅くまでお付き合いいただきました)
栃木ボランティアネットワークの3名様(遠方から連日の足湯活動感謝です)
札幌市立大学の3名様(揃いのTシャツが頼もしく!高級パンの差し入れご馳走さまです)
ルーラルビレッジの自治会役員様(前日からの会場設営準備助かりました)
新保くん(あなたのプロパンガスの手配がなければ今日の盛会は幻になるところ
藤津さん(強行軍)
ウチの奥様(2日間留守中の法務ありがとう)
参加者の皆さま
3月27日正楽寺さんを会場に「出張居酒屋」を開催致しました。本堂は曳家工事が始まっており復興に向けて一歩づつ進んでいました。
今回も山形教区の精鋭たちが盛り上げていただき、山形名物の「芋煮会」をコンセプトに芋煮・玉こんにゃく・おにぎり・手打ちウドン・各種飲み物をご用意。17時から開始でしたが、初めは緩やかに、気が付けば大盛況でした。芋煮とウドンの組み合わせが抜群(笑)!
また新たな試みとして、栃木ボランティアネットワークさんの協力で「足湯」も併催しました。参加者(スタッフ含む)多数体験されたようで、改めて「足湯」の良さを感じました。
参加者から「楽しかった!」の声がたくさん聞けてよかったです!
感謝!!
正楽寺さん(住職・坊守・ご門徒の皆さん楽しい時間をありがとう!)・山形教区の強個性の方々(食べ物飲み物含め開催にかかる色々な事ありがとう!)・宇賀神さん(本職は蕎麦職人にも関わらずウドンのリクエストにお応えいただき感謝です!)・栃木ボランティアネットワークさん(足湯開催ありがとうございます!)・弘前の下間さん(いつもお酒の差し入れありがとうございます!今度は一緒に活動しましょう!)・じゃがネットの藤津さんと本澤さん(調整やお手伝い等遅くまでありがとう!)
福島から夏休みを利用して、保養に来られる方々を青少年センターでお迎えします。今回初の試みとして、主催者である原子力行政を問い直す宗教者の会から5名。協力団体であるじゃがネットから4名が参加して、センタープログラム協議会が北海道教務所で開催されました。
過去の開催における効果であったり反省。参加者のその後の経緯など、細部に至るまでの意見交流が行われました。6月の事前協議会を経て、7月に本番を迎えます。
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18日、前日に引き続き会場を厚真町のルーラルビレッジに移して「出張蕎麦居酒屋 大谷派(仮)を開催しました。
寺院以外の開催という事でどのくらいの方が参加されるのか不安もありましたが、30名以上の方が来場されました。
初めは全体的に少し緊張感がありましたが、美味しいお蕎麦とお酒の力を借りて徐々に打ち解けあいながら様々なお話をお伺いすることが出来ました。
大変な震災から3ヶ月半が経過しましたが、まだまだ元の生活環境を取り戻すには時間がかかります。またこれからも人的援助や経済的援助が必要となります。大きなことは何も出来なくても出来る範囲で関わりを持たせてもらった中で、「ありがとう」「また来てね」の言葉に元気をもらいながら『何が出来るのか』よりも『まず見に行く』ことの大切さを感じました。
19日には北海道教務所に於いて奥羽教区と山形教区の方々と今回の活動についての報告や今後の課題を意見交換しました。