- 日時10月2日(火)
- 講師赤松 雅 氏(旭川市 願船寺住職)
- 講題「往生」
「あなたが、この先の残りの人生をたった一人きり無人島で生きていかなくてはならなくなったとして、本を一冊だけ持って行けるとしたら何を持っていきますか?」という質問に対して多くの方が「歎異抄をもっていきたい。」とお答えになったそうであります。又、ある方は戦時中に召集され激戦地へ赴かなければならなくなった時、そっとカバンに歎異抄をしのばせて行かれたそうです。
たった一人きり無人島で残りの人生を過ごさなくてはならないという事も、常に死と隣合わせの戦地に向かうという事もどちらも、これから大変な不安と孤独の中を生きて行かなければならないという事に他なりません。
前大谷専修学院院長の竹中智秀先生は「浄土往生とはここで生きられるようになったということです。」と繰り返しおっしゃっておられました。このお言葉を手がかりに、親鸞聖人の求めずにはいられなかったものを歎異抄に訪ねてまいりたいと思っています。