2011.09.11
9月11日(日)、豊平川河川敷において、アシリチェプノミが開催された。
新しい鮭を迎えるアイヌ民族の儀式アシリチェプノミは、アイヌ民族の復権運動のひとつとして、故結城庄司氏の提唱により1982年に復活し、今年で第30回目となる。
その年の最初に捕れた鮭をカムイに捧げる儀式は、厳かに、ピンと張り詰めた空気のなかで行われた。その場が自然と大地への敬いの心に満ちていく感じがした。それは同時に、和人がいかに敬いの心を失っているかを感じさせるものでもあった。
儀式の後の古式舞踊と音楽祭では、9月の東本願寺会館公開講座講師の金城実氏(彫刻家・沖縄県)も登場し、民族差別という問題は、北海道から沖縄まで、日本全体の課題であるということを実感させていただく、貴重な一日となった。