2022.03.24
3月14日(月)15時より、「教化伝道研修会事前会議②」が集会型とウェブ型とで開催されましたのでご報告いたします。教化伝道研修会は過去2年間に渡り、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、やむを得ず開催を見送っておりました。本年度では、現在の感染拡大状況に鑑み、集会型、もしくはウェブ型での開催を予定しております。第6波による感染者数は、以前に比して減少する傾向が見られるも、高止まりの傾向にあり、今後、緊急事態が発令された場合、もしくは感染者数とその増加が顕著な場合には、ウェブ型で開催することを考えております。また今年度の当研修会の日程は、これまでの3泊4日を、また難しい判断でありましたが2泊3日に短縮して実施することになりましたこと、ご報告いたします。
さて当事前会議では、講師、特別講義の講師、助言指導の4名の諸先生をお迎えし、今年度の教化伝道研修会の運営、主旨などの諸事項を協議いたしました。
この度、教化伝道研修会の講師として御依頼しましたのは、海 法龍先生(東京教区 三浦組 長願寺)であります。海先生には神奈川県の横須賀市より、遠方から事前会議のために御参加くださいました。
また、特別講義の講師には、アイヌ民族差別問題について長年に渡り携わってこられている名畑 格先生(第13組 名願寺)に御依頼しました。当会議の冒頭にて、研修部会長より、このたび名畑先生をご講師としてお迎えした経緯、また特別講義の方針について改めて説明いただきました。つまり、北海道教区の慶讚のテーマ「共なる世界を願って―北海道開教の歴史をかみしめ、一人ひとりの立教開宗へ―」を基本方針とする中で、名畑先生が述べておられる「差別する者が差別することから解放されることとは如何なることか」という問題についてご講義いただきたく、御依頼した次第であります。
また次に、助言指導の先生には、江隈 智先生(南第3組 廣徳寺)、金浦 泰成先生(第7組 法輪寺)のお二方に御依頼しました。助言指導の先生には、各班に分かれての班別座談、攻究(講義を受けてのノート整理)など研修会に参加いただいた方々の問いや学びをより深めていただく任をお引き受けいただきました。
会議では、各寺院へ発送予定の案内や日程の再確認の精査など多岐におよぶ協議をしましたが、殊に、海先生より、研修会主旨について多くのご質問いただき、共々に当研修会の主旨の意義や研修会そのものの意義、また「教えに学ぶ」ということが如何なることなのかなど、あらためて多くの大切なことを確かめさせていただきました。第8期の教化伝道研修会の研修主旨は、「教学を通して自己の課題を見出し、教化伝道の意義を学ぶ」でありますが、海先生より、研修主旨を受けて「教えに出会って、自身の課題が見出され、自分が教化されていく。共に歩むということが伝道ということでしょう。だから参加されるお一人おひとりが自分自身と出会うということですね。教えに出会うということは自分自身に出会うということ」ではないか、など教化伝道研修会の意義を一つひとつ丁寧にたずねてくださいました。また、そのことを確かめていくなかで、参加者がどのような想いの中で参加しているのか、また過去の教化伝道研修会において助言指導の先生と参加者とでどのような話し合いがなされてきたか、なども話し合われました。つまり、現在、お寺が置かれている社会的経済的状況や、参加者が日々のお寺の生活で抱いている様々な不安や悩み、葛藤などについても質問いただき、参加者の一人ひとりにとって、より良い研修会になることを願って、多くのご質問をいただきました。最後に、先に述べたことに重なりますが、研修部会では、これまでいくつかの研修会の運営や開催に向けてスタッフ共々に話し合って参りましたが、当会議において、あらためて「研修会」の意義や重さを教えていただきました。事前会議のために、遠方よりお越しいただきました諸先生方に、御礼申し上げるほかありません。
今後、新型コロナウイルスの感染拡大状況により、どのような開催形態になるのか判然としない状況が続いておりますが、当研修会に、どうかご参加くださいますようお願い申し上げます。
(報告者:楠 宏生)