2022.12.16
11月30日に公開学習会「是旃陀羅」差別問題事前会議②が教務所とウェブの併用で開催されました。会議にはスタッフの他に部落解放同盟広島県連合会委員長の岡田英治氏にも広島からZOOMでご参加頂きました。真宗宗歌斉唱の後、池浦幹事に挨拶を頂き開会となりました。
まず配布資料を確認の上、鳥毛部会長からこれまでの学びについて、全国水平社や部落解放同盟広島県連合会からの問題提起を確認しながら2019年度以降、教区および部会としてどのように「是旃陀羅」差別問題について取り組んできたか報告をいただき、その後2021年度の公開学習会のアンケート結果を集計したものを確認しました。アンケートは学習会の参加のきっかけや「是旃陀羅」という差別語の認識、『観経』を読誦することの受け止めについて等に回答したもので、参加者の問題意識がどこにあるのか、また差別語への受け止めがどういうものであるのかを共有しました。
次に開催要項や今年度のアンケートについて、前回会議で精査したものを岡田さんにも確認頂きました。
最後にスタッフから岡田さんにお聞きしたいこととして、以下のような質問をしました。
読誦について
被差別者への善処を、毒矢を抜くと例えたことについて、何が毒矢を抜くことになるのか
岡田さん自身の『観経』の受け止め
差別そのものの考え方
宗門(私たち僧侶一人一人に)に求めること
岡田さんはどの質問にも丁寧に答えてくださり、私自身の差別問題に取り組む姿勢について改めて考えさせられました。
会議の冒頭で岡田さんは御自身のことを被差別当事者とおっしゃったことが印象的でした。私たちは3年間の歩みの中で、差別者(真宗の僧侶)のみで会議を開き、学習会を行っていくことで問題の視座が経典の解釈・読誦の有無、僧侶の差別意識の内省的なことになってしまい、差別被差別当事者同士で向き合うことをせず、差別問題を純粋に差別の問題ととらえられなくなっていっているのではと思いました。岡田さんをお招きする今年度の公開学習会は差別問題というものにしっかりと焦点を当てていけるといいなと思いました。
(報告者:辻内野悠)