2023.03.30
2023年3月14日(火)、2022年度同朋教化部門企画部会第5回実行委員会、及び第2回部会内学習会が開催された。
今回も部会員全員が教務所に集まり、寺澤三郎本部長にも参加いただくことができた。
実行委員会では、6月の公開講座の案内チラシの最終確認が行われ、当日の会場準備について話し合われた。
この度の公開講座には2名の講師を依頼しており、講義の後にパネルディスカッションも予定されている。パネリストは本山女性室より1名、部会内からもコーディネーターとして1名出すことになった。
講師の1人はwebで参加いただくので、パネルディスカッションの際のカメラの配置などを、事前に直接会場で検討することにして会議は修了し、学習会へと続いた。
第8期企画部会では男女平等参画について議論を重ねてきたが、第2回学習会では、『仏説無量寿経』の第三十五願や「五障三従」の『御文』について、教学面からもしっかり学びたいということで、教学研究所所員の名和達宣師に京都からお越しいただいた。
講題は「差別問題と本願」で、―「五障三従」「変成男子」をいかによむかーというサブタイトルのもと、多くの文献の中から、様々な解釈があることを示して下さった。
『御文』については、「「五障三従」のくだりは、当時の差別的通念に基づくものであり、どのように読んでも差別的な意味合いを拭い切ることはできない。現代においては「五障・三従」を包括的言語でもって現代語訳するよりも、その歴史的背景と用いられた当時における意味合いを丁寧に伝えることに留めるべき」と述べられた。
また、「第三十五願については、「変成男子」という思想表明が生まれた背景に留意しつつも、第十八願に通底する願いとして、その根底に流れる意を聞き取るべき」と述べられた。
お寺に身を置き、これまで『大経』の第三十五願や「五障三従」の『御文』を幾度となく耳にしてきたが、私の中では一度たりともその言葉に痛みを感じることがなかった。何の問題意識もなく生きている自分が露呈された。
そのことひとつをとっても、大いに実りある学習会であった。
これまでの学びを通して、全部会員が自らの課題をもって共に6月の公開講座を迎えられることを願っている。
(報告者 金光多真美)