2023.05.31
5月22日、今期最後の原発問題班実行委員会がハイブリット形式で開催されました。原発問題班は、新型コロナの影響もあり最後まで全員が集合することは残念ながら出来ませんでしたが、リモートを活用しながら行うことで、共に学ぶ仲間意識と原発問題に関する最低限の研鑚は出来たと考えています。
この任期3年の間だけでも原発に関わる様々な出来事がありました。北海道の寿都町と神恵内村で行われている最終処分場選定調査から始まり、福島の処理水海洋放出や廃炉の問題。そしてロシアによる原発への攻撃など、その土地で生活をしている方だけでなく、周辺地域全体の生活と経済そして命に関わる問題であることを改めて考えさせられた3年でした。
最初、班員からは「なぜ原発が問題なのか?」「なぜ原発の問題を教区でやるのか?」など知識も問題意識も乏しいところからのスタートでした。しかし、学習が深まるにつれ、原発を取り巻く利権構造や、立地地域の分断、そしてその先に私たちの生活が享受されている現実。原発は現代を生きる私たちの便利な生活を支える反面、必ず地域的弱者に危険を押し付け、未来に亘り危険を伴うゴミを残し続けています。そして、原発問題に関わらず社会で起こる問題には、自分の立場を取らざるを得ない私たち人間の「今だけ・金だけ・自分だけ」という闇を抱えている私自身の問題に帰着していくとの思いを、班内で共有出来たと感じています。
今回、私たちの学びを多くの方に目にしてもらえるようにパネルを製作しました。「被ばくとはどういうことなのか?」「福島の事故が北海道で起こると被害はどうなるのか?」「地層処分とはどういうことなのか?」「東本願寺としてどのような対応をしているのか?」などの他に原発に関する歴史や現状、現地学習で伺った方の願いなどを17枚のパネルにまとめました。
パネルは8月より貸し出しが可能となりますので、寺院や別院の法座などで展示いただければと思います。また親鸞webからもダウンロードが可能となりますので、学習会の資料としても活用が出来ますので、ぜひお役立てくださいますよう、お願い致します。
(報告者:浅野世央)