2023.06.10
去る6月7日に2022年度死刑制度問題班「第5回実行委員会」が北海道教務所にて開催されました。この度の実行委員会では、まず5月31日から6月2日までの日程で開催された現地学習会の事後協議会が行われました。次に今年度の総括ならびに今期の総括が班員それぞれから述べられ、最後には来期に向けての課題と要望について話し合われました。
今期3年間の死刑制度問題班の活動を通して、加害者支援に携わってきた人、被害者遺族とその支援に携わってきた人、そして死刑を求刑された未決の人に直接会い、その人たちの声を聞き、思いに触れたということが私にとって大きな出来事でした。こうした方々との「であい」がなければ、「死刑制度問題に私を学ぶ」ということはなかったと思います。
私が教えられたことは、死刑制度に対して無関心ということの恐ろしさと偏見を持つ私の姿でした。我々は無関心であるがゆえに身勝手な思いで人や物事を見聞きし、人を裁いていることを知らず、いのちを奪う制度に何の違和感もなく、それが当然のような態度決定をしてきたのではないでしょうか。お会いできた一人ひとりには個々格別の縁があり、死刑制度の問題と向き合った上でそれぞれの見解と行動がありました。様々なであいを通して改めて自分自身の聞く姿勢が問われてきているのではないかと思います。
また「死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム’90」の方々との交流する中で感じたことは、死刑を求刑された未決の人への支援を続ける姿勢と、死刑制度の廃止を訴える活動の熱量と空気感に圧倒されました。その熱や空気に触れたものとして班員一人ひとりがこれから何を課題とし、自坊や組でどのように表現していくのかが問われてきているのではないかと思います。
最後になりますが北海道教区のお力添えをいただいて、班員の方々に止まらず、活動を通じてであった方々と共に死刑制度問題に学ぶことができたことは、私にとって貴重な時間と出来事であったと感じています。
(実行委員 森口 至)