2023.06.14
2022年度、新任住職研修会兼帰敬式伝達講習(隔年開催)が2023年5月17日(水)~19日(金) の日程で開催されましたのでご報告いたします。
前回(2020年度)は、新型コロナウイルスの感染拡大のため、止むなくすべての日程をウェブ型で実施することになりました。しかし、今年度は東本願寺北海道青少年研修センターを会場に、集会型での開催が実現し、13名の方々に参加いただきました。ウェブ型による多くの利点はあるものの、あらためて膝を突き合わせての班別座談やフリートーキングの時間などはやはり集会型、もしくは従来の研修会のかたちでしか得られない学びの深さ、広さがあることを感じます。
今年度は、前回に引き続き講師に巖城孝憲先生(第4組極樂寺)にお越しいただき、「住職道」と題して講義いただきました。また帰敬式伝達講習の講師には野原量慧先生(第4組慧照寺)にお越しいただきました。さらにまた、助言指導には酒井智先生(第6組惠光寺)にお越しいただき、もうひと方は諸事情によりお越しいただくことが叶わず、研修部会スタッフが助言指導の任を担当させていただくこととなりました。
当研修会の詳細については、『北海真宗』にて詳しい報告がなされますので、それをご覧いただくのが一番良いのではありますが、私自身、講義についての所感をここで少し述べさせていただきます。
この度、ご出講いただいた巖城先生には、非常に熱のこもった講義をいただき、終始圧倒されるばかりでした。また、ほとんどの講義で休憩時間をはさまず、お話いただきました。先生はいつでも静かで穏やかな口調ではありましたが、無論のこと、講義においては非常に厳しい言葉を述べておられることもありました。受講者にいつも訴えかけるように、お寺という「場」の尊さ、いのちの尊さ、願いを受講者に訴えかけるように、あるいは叫んでおられたように感じてやみません。先生の講義を聞く中で、私自身の隠しようがないほどの学びの浅薄さを痛感し、そして仏道、自覚道のはてしない深さと広さを教えていただきました。また先生は講義以外の時間におきましても、班別座談に参加いただき、休憩時間にも参加者と温かな交わりをしていただくなど、身をもって当研修会の尊さや場の重さを教えていただきました。ただただ、先生に感謝申し上げる他ありません。
遅くまで続いた班別座談、フリートーキングでの尽きぬ議論、閉講式後、にこやかに帰路へ向かう参加者の方々の表情が、何か印象深く残っております。いまだ新型コロナウイルスへの警戒が継続する中で、こうして集会型にて研修会を開催できましたことに有難く感ずる次第であります。
(報告者:楠宏生)