2024.06.03
2024年5月21日(火)14時より、今年度最後となる第5回実行委員会が行われました。
はじめに、北海真宗に掲載予定である、3月14日(木)北海道共和町鳳翔寺様に於いて行われた班内学習会及び、4月15日(月)~17日(水)に行われた東北地方での現地学習会における報告書の原稿内容を確認致しました。この報告書は7月の北海真宗に掲載予定となっております。
次に、初年度の活動を通して全員から所感が述べられました。その中で、『現地学習において、「原発が来てくれたおかげで、お父さんが遠くに出稼ぎに行くこともなく、町が潤い、毎日家にいてくれるようになりました。来てくれてありがとう」という子どもの純粋な作文を見ました。そこには地域全体に原発推進という一つの方向に舵をきらせようとする動きがあり、「不確かなもの」を「確かなもの」として握りしめさせ、自分自身を欺くだけでなく、他者にまで信じ込ませようとする私たちの危ういあり方があるのではないかと感じました』という声が印象的でした。このことから、私自身一時の感情で、原発に対し賛否の立場を行き来し、その都度自分とは反対側の人間を批判し、差別していく自身の姿を気付かせていただきました。全体の共通課題としては、活動を通して学ばせていただいたことを、どのように表現し、教区や組、そして自坊に発信していくかが今後の大きな課題であると全体で共有致しました。
最後に、次年度事業計画及び予算案と今後のスケジュールについて確認致しました。次年度では、北海道幌延町に位置し、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する研究を行っている施設である、「幌延深地層研究センター」に赴く予定です。この施設は現在地下350mまでの試験坑道拡張工事が終了しており、引き続き2025年度末までに、地下500mまで掘り下げる計画がなされているようです。
先日核のゴミ最終処分場の選定に関して、佐賀県玄海町が「文献調査」を受け入れ文書を国に送付したということがありましたが、私の中で「最終処分場が神恵内や寿都では困るが、佐賀なら…」という思いが沸き起こってしまいます。自分以外はどうなっても構わないと、責任をどこまでも外に向けていく姿勢の問題性を考えさせられています。また、ご門徒からの浄財によって教化活動が支えられているということを心にかけ、改めて身を引き締めた上で、次年度も大切に学びを深めていきたいと思っております。
(報告者:黑萩 貴仁)