2024.06.04
5月21日~23日の日程で、靖国問題研究部会の現地学習として東京を訪れました。 一日目は、都立横綱町公園内にある東京都慰霊堂を見学しました。ここには関東大震災による遭難死者の遺骨と東京大空襲による殉職者の遺骨が安置されていました。慰霊堂の中には、震災の惨事を後世に伝える絵画、空襲による戦災の悲惨さを訴える写真が展示してありました。 次に台東区の本龍寺さんへ伺い弾左衛門のお墓にお参りさせて頂きました。本堂が開いていたのでご本尊にお参りしていると、たまたまご住職の本多弘之師とお会いすることがかないました。本龍寺さんも空襲の被害にあわれ、お寺には防空壕がありそこで亡くなれた方もたくさんおられ、お墓には戦災で亡くなれた方々の石碑もあると教えてくださいました。さらに本堂は火災や空襲の経験から柱まで鉄筋コンクリートで作られていると、本堂再建の由来をお話してくださいました。 二日目は、まず東本願寺派の本山のお朝事に参詣し、その後築地本願寺にお参りさせて頂きました。築地本願寺と東京都慰霊堂はともに、明治から昭和期の建築家、建築史家である伊東忠太の設計による建物ということもあり、内観の雰囲気は似たものがありました。そして、皇居を散策した後に午後から東京教区の須賀力師に靖国神社、千鳥ヶ淵戦没者墓苑を案内して頂き、遊就館を見学しました。 三日目は、憲政記念館、国会議事堂を見学して帰途につきました。 現地で学ぶことを通して、靖国問題の解決の糸口のようなものがみつかるのではないかという思いがありました。しかしそこで見えてきたのは、配布された資料から学ぶばかりで、それは関心の薄さであり、それによって多くの事を素通りしてきた私の学びの姿勢でした。取り巻く時代の流れ、思想の変化にも目を向け『私の本来あるべき姿はどのようなものであったのか』を真宗僧侶として尋ねていく。そのことが社会問題から自らを学ぶことであることを現地学習で教えられました。 (報告者 竹内 廣) |