2024.11.02
会議に先立って行われた部会長挨拶では、竹村部会長がご自身を「どこまでも差別問題を傍観する者」としての再認識を述べられました。それは、竹村部会長が自坊本堂内を整理中に「錦絵」(昭和45年付のコピー。経常費完納の記念品として贈られたもの)が出てきて、それを手にした瞬間、私のいる寺院も無関係ではなかったと知らされ、しかしなおもアイヌ民族差別を遠いところへ押しやるご自身を痛むご挨拶でした。実行委員それぞれが、改めて身の在り方を教えられ会議に臨むことができたと思います。
まず、会議では現地学習会について旭川市内学習先が幾つか選定され、「川村カ子トアイヌ記念館」が焦点となりました。同館館長の川村晴道氏による講話と、同氏との交流実現に向けた今後の調整を確かめたことです。私自身、晴道氏とのご縁に期待を寄せる理由のひとつに、『北海道ヤウンモシリの歴史と今を学ぶ』のインタビュー記事の中にあります。同誌では、晴道氏が伝承や事業実施へ向けた活動の中で感じる不安と、伝承に対する意欲を高めてくれた人との出会いを、安心として語られたように私は思いました。その不安と安心の狭間に身を据えた晴道氏からアイヌ民族文化や差別問題を学びたいと感じております。
(報告者:石澤 亮介)