2025.02.27
2025年2月14日(金)14時より原発問題班第4回実行委員会がWEB併用で行われました。
この度の実行委員会では、真宗リーフレット№13「原発震災と私たち」(東本願寺出版)を輪読しました。4名の御住職による座談形式の文中では、3.11の原発震災を想定外という一言で終わらせてしまう国の在り方や、核の「平和利用」、「国家の為」という名のもとに、震災以降も原発稼働によって生じた問題の責任を不問にする日本政府の在り方に深い疑念をもつ形で対話されていました。しかし、ただ単に批判だけではなく、国に言われるがまま声を挙げず、無自覚、無責任な傍観者として生きる私達国民一人一人の問題でもあることが記されていました。
実行委員の所感の中では「衣を脱ぎ、原発の問題を考える場から離れた時に、僧侶としてではなく一人の人間としてこの問題を考え続けることができるだろうか」との声や、「原発や放射能汚染の問題で悩み苦しむ方々と同じ熱量を持って思慮することができるのだろうか」との声が上がっていました。
私自身も原発問題班に関わってこの問題を考える場をいただきました。原発によって引き起こされる社会の分断や差別意識、今なお故郷に戻ることができない被災者の現状を目の当たりにし、その痛みに触れさせていただきました。
しかしその一方で、原発問題を学ぶ場を離れれば、快適な生活を求め、原発に潜む諸問題を見失っていく私がいることもまた事実です。2月18日、政府により二酸化炭素を排出しない原発を最大限活用すると明記し、閣議決定がされ、原発の建て替えも促すようです。社会の関心も多く集まる今、残り一年半の任期の中で原発問題に私のあり方を聞き続け、私に何ができるのかということを大切に学んでいきたいと思います。
また来月3月5日~7日の日程で予定されている現地学習では茨城県東海村願船寺住職 藤井学昭氏の元を尋ねます。有意義な時間となるよう各実行委員が質問等を精査して現地学習に臨みたいと考えています。
会議の結びには、最終年度に向けての活動内容も確認され、原発問題に関するパネルの追加・修正にあたり三年間の学びの中で教えられたことを表現していけるよう話し合っていきたいと思います。
(実行委員 矢田浩之)