2025.03.26
2025年2月5日(水)14時より第9期ハンセン病問題班の第3回実行委員会が各自宅(WEB)で開催されました。
今回は『ハンセン病問題に学ぶ学習資料集』(東本願寺出版)の輪読、3月26日に開催される班内学習会に向けて事前学習、現地学習の行程について協議を行いました。
『資料集』に書かれている「人間が人間らしくあるということは、人間として扱われていない者だけの問題であるだけでなく、人間として扱おうとしない者たちや、その社会の人間性に関わる問題であった。これまでもかわいそうだと同情する人たちは沢山いたが、そのためにハンセン氏病患者の地位が非常に良くなったという例はなく、この人間復帰の闘いにとって本当に必要なものは、より人間的な社会を目ざす立場からの連帯である。(98頁)」という一文が心に残っています。
1996年の「らい予防法」廃止以降もハンセン病歴を明かすことができない人や、地域で安心して受診ができる医療機関がないことで再入所する退所者もいる等、現在も差別や偏見に苦しんでいる回復者の方が沢山います。
これはハンセン病について誤った情報を真に受けてしまったり、もう終わったことだと思い込んでいる人が多いからだと感じています。
私自身もハンセン病問題班に入るまでは終わったことだと思っていました。しかし実際に回復者の方と直接お会いしお話を伺ったり、ハンセン病問題に学んでいく中で、未だに本名を名乗ることができない方や、家族のもとへ帰れない方がいるという事を知り、現在進行形の問題であると実感しています。
今後一人ひとりが隔離に加担してきた歴史に向き合い、当事者意識を持ちながら、差別されている人、差別している人が共に解放される世界、人間が人間らしくあるという事について考えていかなければならないと思っています。
(報告者:門間 大樹)