2025.04.24
今年度より研修会の開催テーマを設け、「教えとのであい」に沿って講義や座談、レポートが行われました。
講師の百々海真先生は「「すでに」の世界に出遇う「いま」」という講題のもと、自身の経験をお話しくだいました。『歎異抄』の内容を教えてもらいに師のもとへ行き、一緒に食事をしている時に「ところであなたは何をしにここまで来たのですか」という質問をされて答えられなくなったと言います。そして師は「往生極楽の道を問い聞かんがためでしょう」と言ったそうです。自分の求めとは質の異なる求めを引き出してくださるのが師との出遇いなのだと気付かされました。
また、特別講義には名畑格先生にお越しいただき、 「共なる世界を願って – 差別を超えるもの – 」という講題のもと、差別とは何か、「であいなおし」の大切さを教えていただきました。「人類館事件」の話の中で、蔑まれた人がまた人を蔑むという連鎖の歴史がある事に気付かされました。止まらない差別の連鎖に対して「であいなおし」が大事だと教わりました。関係性を問い、見つめ直し、であいなおしていくのです。課題を手渡されたように感じる特別講義でした。
参加者は6名で、募集定員の12名を下回りましたが、積極的に座談が行われる姿から、人数の少なさを感じさせない雰囲気がありました。助言指導の竹内融先生、片岡龍一先生には丁寧なファシリテーションをしていただき、様々な意見が聞こえてきました。スタッフとして参加させていただきましたが、皆様とともに学べた素敵な3泊4日でした。ありがとうございました。
(報告者:泉 敬之)