2026.04.07
2026年3月27日(金)13時30分より、教務所会場およびオンライン配信にて、「『是旃陀羅』問題に関する教区学習会」並びに「2025年度公開学習会『是旃陀羅』差別問題」を開催しました。当日は、会場参加24名、WEB参加40名、計64名の参加がありました。
今年度は、「公開学習会『是旃陀羅』差別問題」(教区公開学習会)と、「『是旃陀羅』問題に関する教区学習会」(本山学習会)を併せて開催する形をとり、第一部を本山学習会、第二部を教区公開学習会として実施しました。
第一部では、講師に中山量純氏(解放運動推進本部本部員)をお迎えしました。中山氏は、学習テキスト『御同朋を生きる』をもとに、テキスト発刊の経緯や、なぜ本学習会がこれまで推奨されてきたのかについて丁寧に説明されたうえで、改めて私たちが「是旃陀羅」問題を学ぶ際の共通認識を持つことの重要性が示されました。
また、テキストにおいて行われた訂正現代語訳についても言及されました。テキストの第一章で確かめたかった点として、「旃陀羅」という言葉の歴史的背景を概観しつつ、その意味が時代を経て重ねられてきたことを強調されました。後半では、『観経』序分をどのように読むかという問題について、日本における「旃陀羅」差別と「是旃陀羅」解釈にふれながら見解が述べられました。「是旃陀羅」の差別性を確認したうえで、「旃陀羅」差別と「是旃陀羅」問題の差異についても整理されました。
第二部では、講師に名和達宣氏(教学研究所所員)をお迎えし、「『観経』を「仏説」として読み直す道」という講題のもとご講義をいただきました。講義では、まず「是旃陀羅」という語の解釈そのものの問題が提示され、次に「観経意」の和讃を通した考察、さらに『観経』全体を貫く願いについて論じられました。終盤には、「改めて教学の課題は如何」という問いが示されました。また、講題に「道」という言葉を用いた意図について、宗祖が「大祖の解釈に閲して」と述べられているように、それは自らが選び取るものではなく、「向こうから開かれる道」であり、「汝よ」と呼びかけられる我の発見であり、それは決して個人にとどまることではないという意味をこめられたことを述べられ、経典の言葉を自らの問題として引き受ける姿勢が示されました。
改めて教学の課題として、経典に含まれる人間社会を背景とする言葉が、差別性を重ねて機能しないよう努めること、そしてそこには「差別を超えていけ」というメッセージが込められていることを、「我が身をもって」明らかにしていくことが肝要であると述べられました。
なお、両講師には、事前の会議や学習会の段階から大変丁寧にご関与いただきました。おかげさまをもちまして、本学習会は、「是旃陀羅」問題が、私たち宗門人一人ひとりにとって極めて重要な課題であることを改めて確かめ合う場となったと感じています。
(報告者:巖城 孝一)