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靖国問題研究部会

靖国問題研究部会長 足利智文

靖国問題とは何か ~ 御同朋の確かめ ~
 
新型コロナウイルスの感染拡大により各種法要や事業が縮小・延期を余儀なくさせられている今、かえってじっくりと読書や学習ができる環境となっているように感じます。そこで、前期からの引継ぎ事項でもある靖国問題の基礎学習ということを本年度のテーマと致しました。
 申すまでもなく靖国問題とは、靖国神社という一宗教法人のみを問題とするわけではありません。近年、日本をはじめ世界中で見られる「全体主義」、すなわち権威や権力を背景として皆で一つの方向を向くことを是とし、反対する者は排除しようとする思想をしっかりと検証し、かつそれがどこまでも私自身が持つ問題=「内なる靖国」という痛みを確かめたいと考えています。
 とりわけ宗憲に示される同朋社会の顕現ということを念頭に置くとき、靖国が持つ、国家に都合の良い者のみを英霊として祀るということの問題性が想わしめられます。宮城顗先生は「念仏者とは一切衆生を“御同朋”として見出していく存在」という言葉を遺してくださいましたが、正しくこの念仏者の精神に相対する形で靖国の、自身の問題性が露わになってくるのではないでしょうか。
このような視座から学びを深めてまいりたいと思いますので、教区内の皆様におかれましてはご指導のほどお願い申しあげます。

靖国問題研究部会員 
( 任期:2020年8月1日~2023年7月31日 )

部会長足利智文 (第9組 法養寺)
実行委員黑萩貴仁 (南第3組 法誓寺)
奥田隆道 (第6組 道隆寺)
伊藤 了 (第17組 廣縁寺)
道房 潤 (札幌別院)